絵本の読み聞かせが大好きな○○は、いまでは昨夏に誕生した妹に読み聞かせをしています。
そんな○○が4歳の誕生日を迎える頃であろうか、盛んに文字を書くようになりました。
書字行動に至るプロセスにおいては、体幹の保持、上肢の操作性・手指の巧緻性などの姿勢・運動能力や
認知・言語能力の発達が関与していると考えられます。
これら能力の成長を基盤に○○は書字行動を発現させたといえます。
何が○○を書字行動に駆り立てたのでしょうか?
ここでは一月に及ぶ母親の入院に着目してみました。
3歳の幼児にとって入院自体がよく理解できないままに、
母親が家にいない現実に向き合うことは、どれほど不安であったか容易に想像できます。
週末の病院での面会は場所も時間も制約されており、
やっと会えても沸き起こるおもいをどう話せばよいか悩んでしまいます。
就寝前のひととき、父親のタブット端末を抱えては母親の部屋に駆け込む日が続きました。
母親とおもいを交わす唯一の場面となっていたのです。
○○に日常の生活が戻ったのは一月後のことです。
その頃からでしょうか、自宅のお絵描きボード(玩具)に文字が綴られるようになりました。
「ママ あのね だいすきだよ ○○より」
素朴なおもいが託された文字はぎこちなさが見てとれる分、読み手に素直におもいが伝わります。
書字行動の生起は、○○が新たなコミュニケーション手段を獲得した瞬間であったといえるでしょう。

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